四字熟語【一騎当千】の例文3選!意味・使い方・類語など

この記事では四字熟語の【一騎当千】について解説します。

 

【読み方】一騎当千【意味】人並外れて戦いに強い様子

 

四字熟語【一騎当千】の解説

読み方 いっきとうせん 
実用性 ☆☆☆

【一騎当千】の意味

 「騎」は”馬に乗る”という意味です。「一騎」とは”馬に乗った一人の武将”を表しています。「当千」は漢文的には「千に当たる」と読み、”千人の敵を相手にすること”を指すので、すなわち「一騎当千」とは”騎馬に乗った武将が一人で千人の敵を相手に戦う”という意味になり、広く『人並外れて戦いに強い様子』を指して用いられます。

 

もちろん武将に対して使ってもよいのですが、現代では「我がチームは一騎当千のつわもの揃いだから負けるはずがない」のように、スポーツの場面で用いるのが定番となっています。

 

さらに「彼は若い頃、一騎当千の営業マンとして名を馳せていた」のように、様々な”戦い”に関しても使うことができます。

 

【一騎当千】の使い方と注意点

先ほど”様々な戦いに関して使うことができる”と述べましたが、あまりに規模の小さな”戦い”の場面で使ってしまうと大げさな表現となってしまい、適さなくなります。

 

たとえば「彼はコーラの早飲み競争で一騎当千の活躍ぶりを見せつけた」というような使い方です。

 

他に似たような意味を持つ四字熟語には【百戦錬磨】がありますが、【百戦錬磨】は”練習や経験をたくさん積んでいる”というイメージなのに対して、【一騎当千】は強さそのものを表現したいときに適しています。

 

また【一騎当千】を誇張した【万夫不当】という四字熟語もありますが、大げさすぎる表現となるためか使用例はそんなに多くありません。

 

六世紀のことを記した中国の歴史書『北斉書』に【一人当千】という表現があり、日本でも昔はこの形が使われていましたが、十四世紀(室町前期)ごろから「一騎当千」が生じ、やがてこちらの方が一般的になったといわれています。

 

【一騎当千】の例文3選

・部長は一騎当千の酒豪だから飲む量でかなう人はいない

・彼女は50メートル走で一騎当千の活躍ぶりを見せた

・彼は小さい頃から一騎当千の画力で数々の賞を受賞している

 

【一騎当千】の類語

百戦錬磨(ひゃくせんれんま)

・万夫不当(ばんぷふとう)

・一人当千(いちにんとうせん)

 

四字熟語【千軍万馬】の例文3選!意味・使い方・類語など

この記事では四字熟語の【千軍万馬】について解説します。

 

【読み方】せんぐんばんば【意味】非常に多くの軍隊

 

四字熟語【千軍万馬】の解説

読み方 せんぐんばんば 
実用性 ☆☆☆

【千軍万馬】の意味

「千万」の「軍馬」という意味ですが、「万」と「軍」を入れ替えて表すのは、漢文独特の表現法によるものです。”千頭や一万頭もの軍馬”、つまり『非常に多くの軍隊』 を指している四字熟語となります。

 

将軍は、千軍万馬を率いて敵の城を包が囲した」などがその例ですが、それが転じて『数々の戦いを生き抜いた彼は、千軍万馬の猛将だ』のように、”数多くの戦いの経験がある”という意味でも使われています。

 

さらには「彼女は千軍万馬のベテランクリエイターとして顧客からの信頼も厚い」というように、広く”経験がとても豊富である”という意味合いでも使われることがあります。

 

【千軍万馬】の使い方と注意点

経験が豊富であれば能力や技術力も高いものですが、特にその”能力や技術力の高さ”を強調したいときには、同じ四字熟語でも【百戦錬磨】を用いた方がよりその意味合いがはっきりするでしょう。

 

「万馬」は、”万馬券(まんばけん)”などと読まれたりもしますが、この場合は「まんば」ではなく「ばんば」と読むのが習慣となっています。

 

また、中国では”非常に多くの兵士や馬”という意味でしか用いられず、【千兵万馬】の形で使われることも多いようです。

 

経験が非常に豊富である”ことを指すのは、日本語独自の用法であることを覚えておきましょう。

 

【千軍万馬】の例文3選

・数々の修羅場を経験した彼は、さすが千軍万馬の営業マンだ

・技術面で千軍万馬の彼にはとてもかなわない

・A社との契約がまとまり、わが社は千軍万馬の援軍を得た

 

【千軍万馬】の類語

海千山千(うみせんやません)

百戦錬磨(ひゃくせんれんま)

・千兵万馬(せんぺいばんば)

 

四字熟語【百戦錬磨】の例文3選!意味・使い方・類語など

この記事では四字熟語の【百戦錬磨】について解説します。

 

【読み方】ひゃくせんれんま【意味】高い能力を持っている

 

四字熟語【百戦錬磨】の解説

読み方 ひゃくせんれんま
実用性 ☆☆

【百戦錬磨】の意味

「百戦」は”数多くの戦い”を意味します。「錬磨/練磨」は”能力や技術などを鍛え上げる” ということ。すなわち「百戦錬磨/百戦練磨」とは『数多くの経験を積んで、高い能力や技術を持っている』ことを意味しています。

 

相手チームの監督は百戦錬磨だから、どんな作戦をしかけてくるかわからない」のように、戦いの場面で使うのが基本です。

 

これが転じて「あの先生はさすが百戦錬磨で、生徒のやる気を引き出すのが上手だな」のように、仕事の場面でもよく用いられます。

 

【百戦錬磨】の使い方と注意点

千軍万馬】も似た意味で使われることがありますが、【百戦錬磨】と比べると”能力や技術の高さ”よりも”経験の豊富さ”に重点があります。

 

また【海千山千】は、経験で得たものがややねじ曲がって”ずるがしこい”などのイメージで使われます。

 

他に”能力や技術” ”経験”はどうであれ、とにかく”戦いに強い”ことを表す四字熟語として【一騎当千】があります。

 

上記の四字熟語はどれも似ていますが、【百戦錬磨】においては経験に裏打ちされた能力や技術を高く評価する意味で使われるのが特徴といえるでしょう。

 

【百戦錬磨】の例文3選

・百戦錬磨のチャンピオンに若き挑戦者が挑む

・百戦錬磨の技術者たちが新商品の開発に取り組んでいる

・彼は百戦錬磨の営業力で数々の契約を獲得している

 

【百戦錬磨】の類語

千軍万馬(せんぐんばんば)

海千山千(うみせんやません)

一騎当千(いっきとうせん)

 

四字熟語【海千山千】の例文3選!意味・使い方・類語など

この記事では四字熟語の【海千山千】について解説します。

 

【読み方】うみせんやません【意味】ずるがしこい人

 

四字熟語【海千山千】の解説

読み方 うみせんやません
実用性 ☆☆☆

【海千山千】の意味

「海に千年、山に千年」の略である「海千山千」は、海や山に千年、隠れ住んだ蛇はやがて竜になるという言い伝えから『長い経験を積んで、世の中を生き抜く知恵を身につけている』ことを意味します。

 

 「あの人はたたき上げの営業マンで海千山千のやり手だよ」のように、仕事を思い通りに進めるのがうまい人物に対して使うのが定番となっています。

 

また「彼女は恋愛にかけては海千山千だ」のように、男女関係をはじめとする人づきあい一般について用いられることも多い四字熟語です。

 

【海千山千】の使い方と注意点

この四字熟語は、蛇のイメージを背後に持つことからあまり印象のいい言葉ではなく、”ずるがしこい” ”したたかな人”というニュアンスを含むことがあるので、使い方には注意が必要です。

 

それを避けたい場面では『長い経験を積んで、高い技術や能力を持っている』という意味を表す四字熟語【百戦錬磨】を使う方がふさわしいでしょう。

 

【海千山千】の例文3選

・海千山千の記者の取材攻勢にあっては、秘密が漏洩するのも時間の問題だ

・彼は人が良さそうに見えるけど、実際は海千山千だから気を付けて

海千山千のあいつにうまく丸め込まれないようにしなくてはならない

 

【海千山千】の類語

・海千河千(うみせんかわせん)

百戦錬磨(ひゃくせんれんま)

千軍万馬(せんぐんばんば)